藤田平

阪神の生え抜き打者としては初の2000本安打の偉業を達成した天才打者。ショートの頭を越す流し打ちは芸術的で、多くの左打者がお手本にしたという。

夜な夜な街へ繰り出す当時のプロ野球選手とは異なり、日々、素振りが日課。その際には常に妻・幸子が見守り、スイングに変化があらわれると即座に指摘、的確なアドバイスで支えたという。（幸子さんは野球未経験）

前シーズン途中、中村監督が休養したために二軍監督から昇格。監督代行としてチームを率いた。翌1996年、正式に監督に就任した。

就任会見で「私の野球人生を賭けます」と熱い思いを口にしたが、結果は出せず最下位に終った。選手との関係悪化もあり、1年で解任となった。

納得できない藤田は球団事務所に篭城。9時間半にわたる交渉に及んだが状況は変わらず。事務所を出てきた時には深夜の2時を回っていたことが大きく報道された。