金本知憲

広島で11年間プレイ。その後、当時の星野仙一監督からの熱心な勧誘により阪神へFA移籍した。

阪神でのプレイ期間は10年。パワフルな打撃でチームを牽引し、2003年のリーグ優勝に大きく貢献した。

その強靭な肉体と精神で約10年もの間フルイニングで出場を果たし「鉄人」と呼ばれた。なお、その風貌と雰囲気から「アニキ」の愛称でも親しまれたが、本人は4人兄弟の末っ子。

頑固なまでに真っ直ぐで、情に厚い性格で知られる。頭部死球を受けた際、謝罪に訪れた投手に「気にせず、また投げてこい」と返したエピソードは有名。投資詐欺で8億円を騙し取られた経験を持つ。

1002打席連続無併殺打の日本記録、1492連続試合フルイニング出場と13686連続イニング出場の世界記録を持っている。

2008年、試合中にベンチでタバコを吸っている姿がテレビに映し出され注目を集めた。

2016年から3年間、阪神の監督を務めた。

現役引退からわずか数年での現場復帰。阪神では長らく50代の監督が続いていたため、40代の監督誕生は新鮮だった。

なお、この年のセリーグは監督の世代交代が一気に進み、全球団が40代の監督となっていた。

「超変革」をスローガンにスタートした金本阪神。大幅な改革として打撃陣の若返りを進めた。高山俊、原口文仁、北條史也らを積極的に起用、フレッシュなスタメンは可能性を感じさせるものだった。

采配面では感情をあらわにすることが多く、ベンチ内外でモノに当たる姿は問題となった。

乱闘では矢野コーチとともにベンチを飛び出し暴走。ホテルのロビーではファンに掴みかかろうとする動画が拡散されるなど、グランド外でも注目を集めた。

このような荒れた振る舞いの積み重ねに成績低迷が重なり、契約は4年だったが期間途中での退団となった。